美しい世界
この見えない、うちに秘める使命感がなければ、
もっと自分自身に泥酔して、
恋人に溺れていたと思う。
思えば私は何故か世界にこだわっている。
自分の世界。あなたの世界。
私とあなたの世界。
人間が生きる世界。神の世界。
そしてこの穢れた世の中。
思えば私は何故か世界征服が夢だと語る。
夢は世界征服。
世界平和を夢見ている訳では無い。
だって、世の中の認識する世界平和は決して平和ではないし、平和とは犠牲であり、平和とは不平等であり、平和とは不可能であるからだ。
私が欲しい世界は、美しい世界だ。
全ての均衡が保たれている世界。
だから私はこの穢れた世の中に向けて、
世界平和という単語を使わない。
そしてこのまだ無力な自分に、
地球征服や、宇宙征服などの、固有名詞を与えることも出来ない。
悔しいところだ。
今の私の頭の中は自分の世界、
自分の守るべき世界のことでいっぱいだ。
世界征服の幅をもっと広くできたらいいと思う。
使命感。
神から授かった使命であることは間違いない。
こんな使命感を忘れずに持ち続けていようと思う。
どんなに辛くても、
どんなに溺れそうになっても、
私の世界征服は、完了させる。
時には強欲で、傲慢で、凶器的であったとしても
溢れんばかりの愛を底なしの水瓶いっぱいにしておこうと思う。
そして世界征服が完了したなら、
自分自身に泥酔して、
その美しい世界に愛する人と溺れたいと思う。