色
あなたは何色が好き?
私は何色が好き?
私って何色が好きそうですか?
私が似合う色は、だいたいブルーベースの肌色に合うものだ。
でも、似合う色だからって別に好きな色では無い。
世の中の人間の大半は、色でも何でも、自分が似合うもの、自分に似ているもの、自分との類似で物の好き嫌いが分かれるように見える。
逆もある。これ、この人、好きだから、タイプだから、自分っぽい。それだけの感情で似合わないものを無理矢理身に纏ったりする。
わかる。気持ちはわかる。
私は、好きなものと似合うものが偶然か無理矢理かわからないが大体同じだ。だから何も考えずに好きなものが似合う。
しかし、そんな事は言っても私が纏うものが私の全てではない。
好きなものの中にも似合わないものはある。それはそれで身に纏う事はしない。
好きだから手に入れたい。
自分の感性に似合うものを自分の一部にしたい。
薔薇が好きだ。
だから薔薇の似合う女になった。
それだけだ。
自分が薔薇っぽいから薔薇が好きになったわけではない。もし、どうしても薔薇が似合うような容姿でなかったとしても、薔薇の概念を変えるだけだ。
私が薔薇を愛している限り、どんなに年老いても私は薔薇の似合う女でいる。
好きになったら手に入れるしか無い。
しかし全て自分が纏う必要はない。
手に入らないなら、手に入れるという概念も無くせばいい。自分の一部にしてしまえばいい。
自分の一部であるなにかがそれと合えばいい。
薔薇が手に入ってもサボテンがどうしても手に入らないのなら、サボテンを一部にしているなにかを探せばいい。
そして、言いたいことは、自分が好きなものを手に入れろという事。 そして、好きになったものが自分の一部になるのだから、一生手放せないということ。
それは物だけではないって事。
私は薔薇が好きだ。
薔薇の美しさに溺れたのだ。
きっと一生手離す事はないし、どんなに薔薇が怖くても、一生付き纏うはずだ。
きっと私が死んだ後も、私の仏壇には薔薇が飾られるだろう。
そのかわり、どんなに老いぼれても薔薇が私を美しく映しだしてくれるだろう。
愛でたし愛でたし