蝉
暑いね。夏だね。
もうすぐセミが泣くんだろうな。
今朝、潰れた蝉の赤ん坊を見た。
土の中で、安全な場所で、育ってきたのに、いざ成虫になろうという時に人間に潰されたんだ。
よちよち歩きの蝉の赤ちゃんを気づきもせずに容赦なく踏みつけるんだ。
何年もかけてここまで来たのに。
潰れた蝉の赤ちゃんを見ただけで人間に対して嫌悪感を抱くのは自意識過剰だろうか。皮肉だろうか。
そこまで言うのならもっと世界に優しくしろ。
と自分にも思うのだが。
私だって今日何匹の蟻を殺したか分からない。
ああ、人間として生きているのが辛い。
メンヘラなのだろうか。
ここまで言っているのに人間が好きなんだから笑っちゃう。
それも含めて言ってる。
人間が嫌い
ああ、人間として生きているのが嫌だ。
だけど生まれる時も人間がいい。
だから言ってる。
人間が嫌い。
ああ、なんて愚かなんだろう。
ごめんなさい世界。
わたしはこんなにも美しくて、愛されて、幸せなのに、人間でいる自分が嫌いって言ってる。
本当は愛おしくて仕方ないのに。
人間でいる自分が大好きで仕方ないのに
人間を蔑んでる。
ごめんなさい。
今日も星の王子さまに会ってきます。
行ってきます。
愛でたし愛でたし